女将 髙橋 和江
はじめは私も市販品を使用していました。 帯まくらの仕様は直接紐がついたもの、カバーがついているものなどさまざまで、私も売る立場上、何種類も使ってみたものです。
その時思ったのが、まず、細いまくら紐はダメだ、ということ。
これはナイロン製のカバーも同様ですが、細いときつく締めないと帯が安定しないのです。 胸元をぎゅっと締めれば、苦しいですよね。
結局気に入って使っていたのが、現在当店で販売している「全く苦しくないまくら紐」だったのです。こちらは生地に少し厚みがあるのでそれを嫌がる方もいらっしゃいますが、それだけに安定感は抜群。少し緩めに締めても楽に使っていました。
ところが、新幹線に乗った時のこと。新幹線に乗り、一眠りしようとシートを倒してみたら・・・ 楽なはずのまくら紐があたって痛いのです!!
「体勢によってこんなに着装感に差があるんだ!!」 ということに気がづきました。そして「どんな体勢でも苦しくないまくら紐ってないかしら?」を考えるようになりました。
今回作った「とっても楽チン!まくら紐」は満点スリップに使っている吸汗速乾ニット「エアレット」を使用。それによって伸縮性があって、蒸れないまくら紐ができたという次第です。
きくちいま
1泊くらいなら、大きなバッグを持たずにハンドバッグひとつで出かけたいので、そういうときはいつも「胸元ラクラク枕ひも」を使っています。
わたしの場合はまず足袋を左右組み合わせてその中にショーツや和ブラをくるくる丸めて入れ、最後に手拭いで包んで形を整えててから、この枕ひもの中に入れます。
翌朝は枕ひもの中に洗濯物が入ることになりますが、枕ひもも一緒に洗濯機にGO!!です。
きくちいま
エッセイスト&イラストレーターで、普段きもののカリスマ。著書多数。